2022年 SIer売上高、営業利益調査、平均年収調査

システム開発

営業の安定性が高く就活生からの人気が高いSIerから数社をピックアップして売上、営業利益を調べてみました。

まずはまとめた結果がこちらになります。

売上高 営業利益 営業利益率自己資本比率平均年収
富士通3,586,839219,2016.147.7859万
NTTデータ2,551,906212,5908.341.2852万
大塚商会851,89455,8276.657.3822万
伊藤忠テクノソリューションズ522,35650,4829.755.4941万
TIS482,54754,73911.361.5741万
SCSK414,15047,55511.560.6752万
BIPROGY317,60027,4258.648810万
NECネッツエスアイ310,33423,1817.552.9805万
日鉄ソリューションズ270,33229,81511.066.3844万
富士ソフト257,89116,8386.554.7600万

全体的に売上高が2500億円以上とかなり規模の大きな企業となりますが、それぞれの営業方針によるものなのか数字をまとめると微妙に傾向が異なることがわかります。

売上高

まず、売上高にフォーカスして見てみましょう。
富士通、NTTデータが極端に売上高が大きいことに気づくと思います。
NTTデータが2兆円超、富士通が3兆円超です。想像できないくらい大きな規模です。
NTTデータの売上が大きくなる要因は通常のSIerのシステム開発などの事業に加えてシェアが断トツで高いCAFISと呼ばれるキャッシュレス決済のプラットフォームを運営していることが影響していると考えられます。CAFISは小売店などのお店が契約すると容易にクレジットカードやQRコード決済などを導入することができるサービスです。同様のサービスの中ではほぼ独占状態とのことである程度まとまった売上があることが想定されます。
一方、富士通の売上高に目を向けて見ますとハードやパッケージソフトど多数販売しているものの売上中の割合は高くなく、多くが通常のSIer業務の売上となっていそうです。

営業利益

SCSK、TIS、日鉄ソリューションズが営業利益11%台と他の企業と比べて比較的高いことがわかります。Sierはどの企業も近年営業利益が高まっており、より付加価値の高い事業としてDX関連の事業やサービス化などを勧めているようですのでそちらがある程度成功しているのかもしれません。一方で、SCSK、TISは営業利益率が高いものの平均年収が低いため、こちらも営業利益率に貢献している可能性があります。

さいごに

売上と営業利益に着目しましたが、これらの企業に自分がどのように関わるかによって重要なポイントは変わってきます。もし自分が株主として関わるなら売上や営業利益の推移や自己資本比率などが重要視されてきます。ただ就活生として企業と関わるのなら会社自体の規模よりも平均年収のほうがずっと重要な要素になってきます。ここに記載している情報だけでなく会社の従業員の平均年齢もかなり重要かもしれません。このように有価証券報告書などから簡単に調べられる内容を並べてみて吟味してみましょう。

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